震災の日に思うこと

皆さんこんばんは、チームアイネックス・営業企画室の天野です。

今日3月11日で、東日本大震災から三年が経過しました。
まだ三年なのか、もう三年なのか、人によって感じ方は様々でしょうが、
それでも現状の復興具合を見ると、「まだ三年」派の方が多そうには感じます。

当時の我々は建装工業として妻田北の旧事務所で営業していましたが、
最初にあの大きな揺れが来た時は、正直なところここ神奈川が震源地だと
思っていました。
揺れが収まり、散乱した書類やカタログを片付けていたとき、
webニュースか何かで知った誰かが「福島が大変なことになってるぞ」と声を上げ、
そこで初めて東北の大地震であったことと、地震以上に津波で数多くの方が
亡くなったことを知り、(私も福島に身内がおりますので)背筋が薄ら寒く
なったのを思い出します。

私たち建築業界に身を置く者は「衣・食・住」の「住」という、
人間が人間たる根幹の部分を扱っています。
今回の震災で流された家や、住む場所を無くして仮設住宅に身を寄せている
方の現実を思うと、月並みな言葉ではありますが「何か助けになれないか」
と感じるワケです。

今の被災地は、復興の兆しこそ見えていますが未だ遅々として進んでいない
というのが世論だと思います。
そこに根ざしているものとして、“職人不足”という現実が確かに存在します。
 土地はあっても瓦礫を片付ける人がいない。
  →瓦礫を片付けても建てられる職人がいない。
   →職人がいないから取り合いになる。
    →取り合いになるから建築費用が吊り上がる……という悪循環の完成です。
その現状を前にして、短期的にではなく、長期的に私たちアイネックスにできる
ことの一つが、外壁や屋根といった、専門職人の育成だと私は考えています。

現場に行くたびに、私たち外装業界に限らず、大工さんや左官屋さん、
防水屋さんなど、様々な業種・工種の職人さんが、「若い子が足りない」と
口々に仰っているのを耳にします。
若手不足で真っ先に挙がるのが漁業・農業の世界ですが、建築業界も同様に
高齢化が進んでいるのが実情です。

当社が“手に職をプロジェクト”として、若手職人の育成を行っていることは
御存知の方もいらっしゃると思いますが、屋根チーム・外壁チームの若手の
職人見習いの子たちも、ここ1年くらいで入社してきた当初と比べ、
技術はもちろん、知識や心構えも含め、見違える程に成長しました。

全国で年間90万個建っている新築住宅に対して、たかが数名の若手職人が
増えたところで現状の何が変わると言うのか、という意見もあろうかと
思いますが、そこは“されど”の貴重な数名です。
彼らがいつか巣立って、自分で職人を抱え、教え、増やし、今回のような
未曾有の事態が生じた際、復興の一助となれる職人が一人でも増えればと
感じる今日この頃です。

改めて、被災された皆様に対し心からお見舞い申し上げます。

営業企画室 天野

カテゴリー: 未分類 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です